内科・消化器内科

内科よくあるQ&A

消化器内科

1.親が胃がんでした。ピロリ菌に感染しているか調べられますか?

親御さんが胃がんになったということは、親御さんはヘリコバクター・ピロリ菌に感染していた可能性が高いと考えられます。胃癌の多くは、胃に感染しているピロリ菌が原因だからです。唾液などを介して、幼少時に子供に感染する可能性が指摘されており、ピロリ菌の検査は是非した方が良いと思います。
ただし、病院を受診していきなりピロリ菌の検査をすることは保険診療上できません。上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を受けて、ピロリ菌の感染によって起こりうる胃炎などの変化があれば、ピロリ菌を調べることができます。胃炎の変化などが全くなければ、ピロリ菌に感染している可能性は極めて低く、胃がんのリスクも低いと言えます。
ピロリ菌に感染していることが判明した場合には、胃薬と抗生剤を7日間内服するだけで8−9割の成功率で除菌することができます。除菌をすれば、胃癌のリスクが下がります。早いうちに受診して胃カメラを受けることをご検討ください。


 
 

2.最近、胸やけみぞおちの痛みがあります。なんでしょうか?

逆流性食道炎の可能性があります。胃酸が食道に逆流することで、胸焼け、みぞおちの痛みを感じます。症状は多彩で、ゲップ、胃もたれであったり、酸っぱい、にがいものが口に上がってきたり、喉の違和感、また慢性的な咳といった症状が出ることもあります。
胃酸を抑える内服薬で症状がとれることが多いです。また、生活習慣の改善も重要です。胃酸が多く分泌される食後すぐにごろりと横になることや、発泡するようなもの(ビールなど)、脂肪の多い食事は胃酸逆流の原因になりやすいので控えたほうが良いでしょう。
症状がすぐにとれない場合には、内視鏡検査(胃カメラ)をお勧めします。逆流性食道炎の程度もわかりますし、ほかの食道や胃の病気がわかることもあります。特に飲酒、喫煙をされている方は食道がんのリスクも高いため要注意です。

まずは生活習慣に気をつけてみて、症状が続く場合には受診するのが良いでしょう。
 

 

3.便潜血検査が陽性だったのを放置しています。大丈夫ですか?

放置するのは良くありません。便潜血検査は大腸がん検診を目的に行われています。陽性となった場合には、大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受けましょう。

大腸がんは日本人がなりやすいがんのひとつです。2019年の日本のがん統計では、部位別罹患数で第1位が大腸がんです。男性で第1位、女性では乳がんに次ぐ第2位です(国立がん研究センターがん統計)。
大腸がんの多くは、小さなポリープが数年かけて徐々に大きくなり、大腸がんになることがわかっています。ポリープの段階で切除することが、大腸がんの予防として効果的かつ重要です。大腸がんの芽を摘み取るイメージです。大きくなって大腸がんに変化していても、早い段階であれば内視鏡的に切除することで治癒できることも多いです。
「赤い便が出てから」「お腹が痛くなってから」となると、大腸がんはかなり進行していることが多いです。まずは症状のないうちに、便に血の成分が検出された時点で大腸カメラを受けて、異常がないか確認することが大切です。



 

4.最近便秘になりました。これまで快便だったのにどうしてですか?

年齢が高くなると男性も女性も便秘になる方が増えてきます。腸の動きや自律神経の働きの低下、運動不足などが関係していると思われます。便が硬い場合には、水分を多めにとったり便を柔らかくする便秘薬を少し服用するだけで症状が改善することがあります。市販の便秘薬には、便を軟らかくするタイプではなく、刺激して排便をうながすタイプが多くあります。ときに内服するぶんには良いのですが、刺激系の便秘薬を毎日内服していると耐性ができて、腸自体の動きはどんどん悪くなり、次第に効かなくなります。この数年間で便秘薬は進化しており、腸を過度に刺激せずに排便をうながすタイプが増えました。市販の便秘薬で改善しない便秘でお悩みの方は受診をご検討ください。また、大腸癌が便秘に関わっていることもありますので、大腸検査を全くしたことのない方は注意が必要です。





 


 
 
 
 
 
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